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タイムラプス撮像法による胚培養について

タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養とは、培養器に内蔵されたカメラで15分毎に受精卵を自動撮影しつつ、受精卵を育てる方法です。この技術を用いることにより、受精卵にとって優しい環境での培養が可能となります。着床率を明らかに改善するという報告はまだありませんが、受精2日目のグレードが高いという報告があります。またクリニックレベルにはなりますが、複数施設から胚盤胞到達率が約10%上昇するという報告もあります。

そのため、胚培養成績向上のため、原則として皆様の受精卵をタイムラプスインキュベーターで培養させて頂きます。

 

メリット①:受精卵にとっての環境変化(pH・O2濃度・CO2濃度・温度変化など)を最小限に抑えることができる。

 

メリット②:受精卵の発育をリアルタイムにじっくりと観察・比較できることにより、適切な時期に適切な受精卵の凍結判断が可能となります。

 

メリット③:受精判定がより正確になる(前核の確認)。

 

 

<解説>

①:培養器の中は子宮内を再現した温度、ガスの濃度、pHを保っています。その培養器から外に出すということは受精卵にとって望ましくない環境にさらすことになってしまいます。従来の培養器と違って、胚培養過程で外に出すことが不要になるため、光の暴露、外気に触れることでの温度変化やpH変化などを避けることができます。培養環境の変化を最小限に抑えることによって胚培養成績の上昇が報告されています。

②:タイムラプス培養では15分毎に自動撮影した画像をパラパラ漫画の要領で動画の様に確認することにより、従来は完全には観察出来なかった重要な受精卵の成長過程を完全に見逃がすことなく観察できます。さらに、個々の胚の成長スピードに合わせて、初期胚凍結、胚盤胞凍結のタイミングを微調整することも可能となります。また、胚移植する際の優先順位付けなどもより正確になります。

③:従来の受精判定は、一般的に受精後16~18時間に「1度だけ」培養器から取り出して「2つの前核出現確認」をもって行っていました。しかし受精卵の分割速度によっては、正常受精であっても「2つの前核出現」を「1度だけ」の規定の時間確認ではみられないことが多々あります。正確な受精判定を行いたいものの、受精判定のためだけに「何度も」培養器から取り出して確認することはむしろデメリットが大きいため一般的には行いません。②で書いた様にタイムラプス観察ならば見逃すことなく、遡ってじっくりと評価観察して、正確な受精判定を行うことができます。

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