妊活中の葉酸推奨摂取量について
まず大切な結論から書きます。
☆妊娠する1ヶ月以上前から内服しておくべき(妊娠が分かってからでは遅いことがある)。
☆「サプリで」1日あたり400μgを内服しましょう!
1日最大量は1000ugまでにしましょう。
妊娠前から葉酸を内服しておくべき理由
葉酸は、妊娠を目指している女性・妊娠中の女性に葉酸は必要なビタミンで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の予防になります。
神経管閉鎖障害とは、脊椎の神経管の癒合不全による先天異常であり、無脳症、二分脊椎、脳瘤があります。日本では出生1万人に対し、無脳症1.34人、二分脊椎5.49人、脳瘤0.9人となっており、外国より発症率が低くなっていますが、中絶をせざる得ないor重大な合併症となる可能性があります。
また、胎児の神経管閉鎖は妊娠6週末に完成します。妊娠反応性になってからでは完全に予防することは出来ないため、妊娠の1ヶ月以上前からの服用が望まれます。
妊活を始めたら葉酸を内服するだけで100%防げますので、しっかり内服しておいて下さい。
推奨摂取量に関して
日本人の葉酸の摂取量の目安について厚生労働省が定めた厚労省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」が根拠になってます。
下記の表を見ると、推奨量は240+240=480μgになりますが、アメリカの論文で「食事以外に『サプリで400μg/day』で内服することで神経管閉鎖障害減った」という報告があるために、推奨としては「サプリで」1日あたり400μgとなっています。
葉酸の過剰摂取がビタミンB12欠乏症を診断しにくくするため、葉酸の上限量は1日1000μgとされています。
「サプリで」とは?(補足)
葉酸には、「天然葉酸(食事性葉酸)」と「合成葉酸(モノグルタミン酸葉酸・サプリ)」という2種類があります。天然の方が合成より良いのでは?と思うかもしれませんが、吸収率は合成葉酸85%>天然葉酸50%とされており、食品・加工過程の影響もあり天然葉酸は吸収率が安定しません。
そのため、食事以外に『サプリで400μg/day』で内服することが推奨されています。