積極的に妊活を行った場合の推定妊娠率
一般集団が積極的にタイミング療法を行った場合の推定妊娠率を示したグラフです。
346名の女性が積極的に自然妊娠を目指したところ、310名(89.6%)が1年以内に妊娠しました。
推定妊娠率は、3ヶ月(68%)、6ヶ月(81%)、9ヶ月(90%)となっています。
注意点は、対象群の女性平均年齢が29.0±3.6歳である点です。この期間自然妊娠を目指せば、どの年齢でもこの妊娠率カーブになる訳ではありません。年齢が上がることでカーブ全体は下がってきます。
私見
このデータより、月経周期が整っていた方には、クリニックで一般不妊治療(タイミング療法+人工授精)を頑張る期間は、6~9ヶ月が限度かなと考えます。
当然クリニックでの治療は、全くの自然妊娠を目指すよりは、精度が高いですし、多くの方は来院されるまでに数か月は自然妊娠を目指している期間があるためです。
例外としては、ずっとピルを内服していた、多嚢胞性卵巣症候群などで月経期間が長くバラバラだった、同棲していなかった、結婚してすぐに来た、などです。これらの場合は、タイミングが合っていた期間が実質ゼロなので、上記期間よりも長めに考えても良いと考えます。
上記はあくまでも早く妊娠したい、ロスなくstep upしたいという場合であって、年齢が若く、時間的余裕がある方は、おふたりの気持ち最優先ですすめていく方針で構わないと考えています。
出典:Gnoth C, Godehardt D, Godehardt E, Frank-Herrmann P, Freundl G. Time to pregnancy: results of the German prospective study and impact on the management of infertility. Hum Reprod 2003;18:1959–66.